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インターナショナルスクールとは? メリット・デメリットを徹底解説

公開日:2022/07/04
更新日:2022/07/04

自分の子どもをインターナショナルスクールに通わせて、国際的な活躍をさせたい親御さんは多いでしょう。一方で、インターナショナルの実態を知らないまま憧れているケースも多いのではないでしょうか。重要なのは子どもがすくすく育つ環境を整えてあげることです。この記事では、インターナショナルスクール入学のメリットやデメリット、注意点を説明します。

1.インターナショナルスクールとは

もともとインターナショナルスクールは、日本在住の外国籍の子どものために設立された教育施設でした。日本人が主に通う学校に通いにくい場合の教育を担ってきたと言えます。ただし、グローバル化の流れが強まって以降は、日本人の子どももインターナショナルスクールへと入学するケースが増えてきました。なお、インターナショナルスクールは日本の学校教育法で定められている教育施設ではありません。いわゆる「各種学校」に分類される場合が多く、スクールによっては義務教育の対象外になってしまいます。

2.インターナショナルスクールはいつからいつまで通うの?

多くのインターナショナルスクールが1歳からの入学を受け付けています。0歳から入学できるところも少なくありません。一般的な親は、3歳までに子どもを入学させています。それ以上の年齢になってしまうと、インターナショナルスクールの環境になじめなくなってしまう可能性が高いからです。スクール自体が「3歳までに入学」と定めていることもあります。そのような場合では、併設されているプリスクールで1歳ごろから教育を受け始めます。そして、日本での高校3年生に該当する、12年生まで通うのが通常の流れです。

3.日本の学校とは違う?インターナショナルスクールの特徴

なぜインターナショナルスクールに子どもを通わせたい人が多いのかと言えば、日本の学校とは違う教育を受けさせられるからです。この段落では、インターナショナルスクールの特徴を紹介します。

3-1.全ての授業が英語で行われる

インターナショナルスクールは、本来は外国籍の子どもを対象としていた教育施設です。そのため、すべての授業は英語によって行われています。日本人生徒も外国人に混じり、英語の授業を受けることとなります。そのほかの時間でも、生徒同士では英語でコミュニケーションを図ります。学校にいる間は英語のみで生活するので、子どもの英語力が向上するのです。

3-2.新学期が9月始まり

インターナショナルスクールは欧米基準で学習計画が立てられています。それに伴い、新学期が9月、学年の最後が6月に設定されています。学年の区切りも「9月生まれから6月生まれ」であり「4月生まれから3月生まれ」の日本とは異なると言えるでしょう。そのため、インターナショナルスクールの基準で過ごしてきた生徒が、途中から日本の小中学校に転入するのは難しくなります。さらに、飛び級や落第も珍しくないのもインターナショナルスクールの特徴です。

4.インターナショナルスクールに通うための条件

子どもをインターナショナルスクールに通わせるには、入学条件を満たさなくてはなりません。まず、生徒の英語力は必須項目です。英語による面接で子どもの能力をチェックされます。また、保護者自身の英語力も問われる傾向にあります。保護者向けの面接が用意されることも少なくありません。そのほかでは、日本国籍の子どもは入学できないインターナショナルスクールもあります。帰国子女であっても「海外在住歴3年以上」などの条件が設けられていることもあるので、入学資格はやや厳しいと言えます。

5.インターナショナルスクールに通うメリット

日本人の子どもをインターナショナルスクールに通わせると、さまざまなメリットを得られます。ここからは、代表的なメリットを挙げていきます。

5-1.高い英語力が身に付く

インターナショナルはオールイングリッシュの環境です。そのため、幼いころから日常的に英語と触れ合う貴重な機会となります。子どもの英語力を伸ばすには良い場所と言えるでしょう。そもそも、日本では本場の英語に触れる機会がそれほど多くありません。日本の学校でも英語教育は行われているとはいえ、英語力を高めるにはインターナショナルスクールが向いています。インターナショナルスクールに通えば、ネイティブと同レベルの英語力を身につけることも十分に可能です。

5-2.グローバル人材に育つ

文化的な視野が広がるのもインターナショナルスクールのメリットです。インターナショナルスクールにはさまざまな人種、国籍の子どもが集まってきます。幼いころから多様性を意識して過ごせるため、グローバルな視点が養われていくでしょう。一方、日本の教育機関はほかの国に比べると、さまざまな価値観や人種意識を子どもに伝える機会が多くないと言えます。グローバルな人材を育成するには、インターナショナルスクールにて物心がつく前から多様性のなかで過ごすことが大切なのです。

5-3.個性を尊重した教育が受けられる

インターナショナルスクールは日本の学校教育法に該当しない施設です。ただし、そのことが逆に教育の自由度を高めている側面もあります。義務教育の制限を受けないので、子どもの個性に合わせた柔軟な学びを提供できます。スクールごとに独自のカリキュラムが定められており、子どもの特性を見極めながら対応してくれることも少なくありません。その子らしさを尊重し、個性を伸ばす教育がインターナショナルスクールでは実践されているのです。

5-4.世界の大学に入学できる

海外の大学への足掛かりとして、インターナショナルスクールは重要な役割を果たしています。実際のところ、インターナショナルスクールから海外の大学へとステップアップする生徒は少なくありません。なぜなら、スクール側にサポート制度が整っているからです。たとえば「国際バカロレア・ディプロマプログラム (IBDP)」という制度があります。この制度を実施しているスクールで特定のカリキュラムを履修し、卒業すれば世界100カ国2万校以上の大学へ入学資格を得られるシステムです。そのなかには世界の一流大学も含まれており、国際的なキャリアの第一歩にもなりえます。

6.インターナショナルスクールに通うデメリット

すべての面でインターナショナルスクールは魅力的なわけではありません。保護者が注意しておかなければならないポイントもあります。ここからは、インターナショナルスクールのデメリットを挙げていきます。

6-1.学費が高額

インターナショナルスクールのデメリットとして「学費」は無視できない点です。特に、小学校以降は学費が高くなる傾向にあります。年間で150万~200万円ほどかかるため、経済的な余裕がないと支払いは厳しいと言えます。しかも、日本の学校に比べて宿題や課題が多いのも特徴です。少し気を抜いていると、すぐに授業から取り残されてしまいます。子どもが授業についていけるように「チューター」と呼ばれる家庭教師を雇っている家庭も少なくありません。ただし、そうなるとさらに費用が増えてしまうのです。学校以外の習い事に子どもを通わせることも考えれば、親が負担する教育費は莫大になってしまうでしょう。

6-2.日本の学校に進学しにくい

インターナショナルスクールに通うと、日本の公立学校に途中で転入しにくくなります。たとえば、インターナショナルスクールの幼稚部からであれば公立小学校に入れることはまだ可能です。しかし、インターナショナルスクールで小学校教育を終えた生徒は公立中学校に進学できません。インターナショナルスクールは学校教育法に該当しないため「小学校課程を終えていない」とみなされるからです。親や子どもが「やはり公立校に通わせたい」と望んだとしても、現実的に難しくなる可能性が出てきます。

インターナショナルスクールから高校に入学する際にも「中学校卒業程度認定試験」に合格しなければなりません。また大学受験の際にも大学入学資格検定(大検)の取得が必要となります。インターナショナルスクールに一貫で通う覚悟がないと、十分な教育を受けられなくなる危険があるのです。

6-3.セミリンガルになる危険性がある

子どもが「セミリンガル」になってしまう可能性も考えておきましょう。セミリンガルとは、複数の言語をある程度操れるものの、深くは理解できていない状態です。セミリンガルの子どもでも日常生活はほぼ問題なく過ごせます。しかし、学校の授業のように内容が難しくなると、途端に言語が入ってこなくなってしまいます。また、抽象的な表現を話したり聞いたりすることも苦手です。セミリンガルのまま成長していくと、物事全般を深く考える力が向上しません。進学や就職といった大きな局面でも不利になってしまうのです。

なぜインターナショナルスクールの日本人生徒がセミリンガルになりかねないのかというと、母国語を理解していない状態で英語を学び始めるからです。その結果、いずれの言語も深く習得できずに年齢を重ねていきます。すべての日本人生徒がセミリンガルになるわけではないものの、親にとっては覚えておくべき注意点です。

6-4.サブマ―ジョン教育によるストレスを感じる可能性がある

インターナショナルスクールで行われるサブマーション教育が子どもに合わないこともあります。サブマーション教育とは、少数派言語を母国語としている生徒に対し、多数派の言語で教育を進めていくことです。インターナショナルスクールの場合は、日本人にも英語を使用させるので典型的なサブマーション教育だと言えます。サブマーション教育は多数派言語に同化させることも目的としているので、少数派言語を使う人にとってはストレスになりかねません。日本人的な文化を消失させてしまう危険も出てきます。特に、英語がわからない段階の子どもには精神的負荷がかかるケースもあります。

もしも子どもが「英語を強制されている」と感じるようになれば、英語そのものに苦手意識を抱いてしまうでしょう。そうなると、バイリンガルになるどころか英語嫌いに育ってしまう可能性も出てくるのです。

7.インターナショナルスクールに通わせる際に気をつけるポイント

子どもがインターナショナルスクールに通う際には、ストレスの火種が転がっています。親は子どもが居心地よく勉強できるよう、さまざまな点に気を配りましょう。この段落では、インターナショナルスクールに子どもを通わせる注意点を解説します。

7-1.大学進学を見据えるなら国際バカロレア資格認定校か確認する

多くの親がインターナショナルスクールを経由して、子どもを海外の大学に進学させたいと考えているでしょう。それならば「国際バカロレア資格認定校かどうか」を確認してから子どもを入学させるのが得策です。国際バカロレアは、国際バカロレア機構によって提供されたグローバルな教育プログラムです。その現場ではグローバル社会に求められる人物像を10の姿として表している「ラーナープロファイル」という基準に沿って、国際社会で活躍できる人材を育成しています。そして、国際バカロレア資格認定校を卒業すれば国内外の大学への入学資格を得られるシステムです。

ただし、すべてのインターナショナルスクールが国際バカロレア資格認定校に該当するわけではありません。子どもが入学してから後悔しないよう、しっかりリサーチしておきましょう。

7-2.将来の進路を見据えて入学を検討する

インターナショナルでの懸念事項は、カリキュラムの途中で公立校に転入できなくなる可能性があることです。在学中に子どもがストレスを抱えてしまったとしても、日本の学校に移れなくなるのは大きな問題だと言えるでしょう。さらに、インターナショナルスクールでは決して安くない学費を卒業まで払い続けなくてはなりません。これらの不安要素をしっかり検討し、覚悟を持ったうえで子どもを入学させることが肝心です。

そのほかでは、子どもの進学や就職活動への影響も押さえておきたいところです。インターナショナルスクールは日本の大学への受験対策をしてくれるわけではありません。そのため、日本の大学に進学するときの選択肢は狭くなります。その結果として、就職先の選択肢を狭めてしまうことにもなりかねません。逆に、子どもが海外の大学や企業を目指すのであればインターナショナルスクールは最適な環境です。いずれにせよ、子どもの将来を見据えて入学を検討しましょう。

8.幼児期に英語も日本語もしっかり学ばせたいならバイリンガル幼児園のKDIへ

子どもをバイリンガルに育てたいなら、英語環境が整っているプリスクールや幼児園へと通わせることがおすすめです。ネイティブスピーカーと一緒に物心つく前に子どもを英語へと慣れさせられます。早い段階で英語に触れることで、子どもは苦手意識を抱かず成長していけます。日本在住で将来子どもを日本の学校に通わせる、でも英語教育はしっかりさせたいなら、こうしたプリスクールや幼児園を検討しましょう。

たとえば「Kids Duo International」は、英語と日本語の両方を使って知能教育、運動指導を行っています。母国語も尊重しつつ幅広い教育を施すので、子どもがセミリンガルになる予防策にもなります。しかも、子どもを公立小学校に問題なく入学させられるのもメリットです。

将来設計をしてインターナショナルスクールを検討しよう

インターナショナルスクールには英語力向上というメリットがあるものの、子どもの進学や就職の選択肢を狭めることにもなりかねません。また、日本語力を低下させたり、日本文化を失ってしまったりする場合もあります。子どもの将来を見据えて慎重に入学を検討しましょう。「Kids Duo International」のように幼児教育でバイリンガルを育てる施設もおすすめです。まずは気軽に入園説明会へと参加してみてはどうでしょうか。

早期英語教育には、英語力を身につける以外にもさまざまなメリットが存在します。異文化理解を深め、自信をもって英語でコミュニケーションをとれるようになるために、幼少期から英語に触れさせていきたいものです。

学習法は、習い事や教材を利用するほか、英語のCD・DVDを流すなどさまざまな選択肢が存在します。ただ、一定以上の英語量に触れさせ、英語を話す環境下に身を置くとなると、「インターナショナル幼稚園」や「プリスクール」が最適かもしれません。

早期英語教育を中心とした独自のカリキュラムを採用しているのが、バイリンガル幼児園「Kids Duo International」。卒園までの4年間で約3,000時間を英語で過ごすため、英語教育に関心の高い保護者の方から注目を集めています。
40年間にわたって培われた教育カリキュラムでは、語学以外の面にも注力。バイリンガル講師とのコミュニケーションや知能教育のほか、クラスメイトとの遊びを通して英語圏と日本の文化に触れられるなど、日本語と英語をバランスよく学ぶことも大切にしています。

執筆者:バイリンガル幼児園Kids Duo International コラム編集部

※説明会は園舎ではない場所で実施される場合があります。